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2021年01月05日
[ 治療について ]

精密根管治療 (2)

こんにちは。
今回も前回に引き続いて、当院の特徴である「根管治療」のお話をします。

根管治療は、歯根の中の神経管を消毒する治療でもあります。

ファイル

その消毒は、ファイルと呼ばれる針金のような器具を用いて行います。
ファイルは金属製で細長い物のため、金属疲労によって先端が折れてしまい、歯根の中に残ってしまうことがあります。
実はこの「破折ファイル」は、どの歯科医院でも一般的によく起こるメジャーな問題なのです。
金属疲労はあらかじめ予知することは難しいので、折れてしまうこと自体は仕方のないことと言えます。

その残留した破折ファイルを除去するべきかどうかは、歯根の中の

「どの部位で折れてしまったのか」
「どういう折れ方をしたのか」
「それが残存することで症状があるのか」

によって判断することになります。
無理に除去しない方がよい場合もあり、その時はあえて歯の中に残したままで治療を完了させます。

歯根の中に残ったファイルが炎症を起こしていたり、再治療の邪魔になる場合は、取り除くという判断になります。
その場合でも、歯根の中に残留した小さなファイルを除去することは非常に難しく、肉眼で行うことは100%無理でしょう。
ほぼ視認できていないような状態で、強引に除去しようとすれば、逆に歯根を傷つけてしまう可能性が非常に高いです。
マイクロスコープ無しでファイルの除去を行うことは、無謀で暴挙とも言える危険な行為なのです。

今回は、他医院の治療で残留した破折ファイルを、当院がマイクロスコープを用いて除去した例をお見せします。

ファイル除去1

ファイル除去2

ファイル除去3

■ 破折ファイル除去

 <前歯>
 ¥55,000(税込)

 <小臼歯>
 ¥77,000(税込)

 <大臼歯>
 ¥110,000(税込)

2020年12月23日
[ 治療について ]

精密根管治療 (1)

こんにちは。
最近ではメディアや歯科医院のホームページなどで、「根管治療」(歯の神経が通る根っこの部分の治療)について取り上げられることが多くなっています。
歯科治療に興味がありアンテナを張っている患者さんは、根管治療に伴う「マイクロスコープ」や「ラバーダム」というキーワードも知られるようなり、当院でもお問い合わせをよくいただきます。

歯科医院側も、そういった器械・器具・道具を所有していることをアピールするようになってきています。しかしホームページをよく読んでみると、ただそれらを所有しているだけ、とりあえず揃っているだけという医院を多く見かけます。

「とりあえず高い器械を導入したから、これでいい治療ができる」

それは間違った考え方です。

高額な器械≠より良い治療

皆さんは、100円均一のショップで「安いけど、これはとても良く考えられた、便利なアイテムだ」という商品に出会ったことはありませんか?(確かに、「安かろう悪かろう」という物もありますが……)

それは歯科の診療器具や材料でも同じことが言え、「高い物が常に一番良い」とは限らないのです。思考停止して、ただ値段だけで判断してはいけません。
自らの治療に何が必要なのかを理解して、使用する器具や材料を見極め選択できること―それがよい歯科医師に必要な資質です。

他の記事を読んでいただければ分かると思うのですが、どのようなトピックにおいても、この考えは通底しています。

今回は、当院の「精密根管治療」の例をお見せします。

画像

上の写真上部が他院での治療、下部が当院での治療です。
精密な根管治療、特殊な充填方法により、根の先端にある病変が治ってきているのが直感的に分かっていただけると思います。

画像

■ 精密根管治療 大臼歯(再根管治療)
 <MTAセメントによる根管充填代も含む>
 ¥132,000(税込)

■ 土台除去(金属/レジン)
 ¥11,000(税込)

■ 隔壁作製
 ¥11,000(税込)

根管治療について気になる方は、お気軽に当院までお問い合わせください。

2020年12月23日
[ 治療について ]

無痛と麻酔

こんにちは。
最近では、「無痛治療」ということをうたっている歯科医院が、町にあふれてきました。
無痛って、何が無痛なのでしょうか?どうすれば無痛なのでしょうか?
皆さんの脳裏には、

「注射=痛い」

というイメージがあることと思います。
それでは、注射の痛みとはなにかを考えてみましょう。

【 1. 注射の針を刺すときの痛み(痛みがあるであろう)イメージ】

注射器の種類によりますが、ほとんどの場合が注射針を用いた注射になります。
よって、注射針が刺さる時、痛みが生じることは間違いないところです。
もちろん、太さによって痛みも変わってくる(変わるであろうイメージ)は、ぬぐえないところだと思います。
それを逆手にとって、審美専門の自費のクリニックでは、無痛麻酔と称し、単に注射の針の太さを変えることだけで、1万円とか1万5千円とか請求しているクリニックもあるほどです。
それなら、わざわざ太い注射針を、「通常ではこちらを使用します。。。」ということで、わざわざ仕入れたりせず、最初から細い針を通常の物として使用・導入すればいいのに。。。と、思ってしまいます。
当院では、歯科で使われる一番細い注射針を通常使用し、わざわざ「通常は太いものをお金払えば細くできます」とかしません。最初から一番細いものを仕入れて使用するほうが合理的ですし、そのようなことをすることに意味がないし、患者様をいたずらに金銭的負担を多くするだけと考えます。

【 2. 注射の液が流れ込んでくるときの痛み】

注射の痛みは、どちらかといえばこちらのほうが、痛みとして強いかと思います。
歯科医師は、術者としてバンバン注射することはあれど、患者として注射されることは少ないです。したがって、安直に針を刺すときだけ気を付ければいいと考えがちです。
よって、注射時の痛みも、細かくは考えていないと思います。

パソコン上でのシミュレーション

この、注入時の痛みを最小限にするためには、注入時のスピード、注入圧を、常にモニターしながら流入してあげることが重要になります。
そのために、当院では電動注射器を使用し、注入速度をコントロールしたり、注入時の圧力を機械で判断できるものを使用しています。

以前のブログにも書きましたが、このように道具・器具・材料には、こだわりと、それを使用するに至った明確な理由がなければ、精密な治療、ましてや歯科用顕微鏡を使って治療ても、無意味同然です。
そのため、精密な治療を提供するということは、すべてがリンクをしており、無駄なところは一片もありません
よって、ひとつでも道具・器具・材料に手抜かり、考え方に手抜きがあるような医院において、僕は精密な治療を提供されるという風に思えないと思っています。

2020年12月17日
[ 治療について ]

インプラント治療とCT撮影とガイド

こんにちは。
「インプラント治療」という名称は、一般にもかなり浸透してきています。
見たり聞いたりした
だけではなく、「実際に治療を受けた」という方もいると思います。

インプラント治療は、歯を失った部位に人工の歯根を埋設して、その上に新しく歯を補う治療です。
皆さんのイメージの中では、「大変な治療」と感じられているかと思いますが、
この治療も重要な「長期予防的低介入治療」の一つです。

歯を失ってしまった箇所の治療法は、原則3種類しかありません。
その中から選択することになります。

3つの治療法

①歯を失った部分に入れ歯を装着する(義歯治療)
②歯を失った部分の両隣りの歯から橋のように連結した修復物を装着する(ブリッジ治療)
③歯を失った部分に人工の歯根を埋入してその上に修復物を装着する(インプラント治療)

①も②も、歯の無い部位を補う解決方法として、どうしても他部位の力を借りることになります。
そして頼られた部位には、力の負担や削られてしまうという迷惑をかけることになります。迷惑をかけられた歯にとって、①②の治療法は、当院の掲げる「長期予防的低介入治療」ということにはなりません。

それでは、③インプラント治療について考えてみましょう。

昨今ではインプラント治療における事故の報道も散見されるため、恐怖が先行してしまう方も多いと思います。
そのような医療事故を防ぐため、最近では治療前にCTで患部の撮影を行うことが一般的になりました。町の歯科医院でも、CTを備えている所が珍しくなくなりました。

パソコン上でのシミュレーション

そこからさらに進化して、CTで撮影した歯やあごの骨の状態を元に、パソコン上でどのように人工歯根を安全に埋入するのかシミュレーションするという医院も増えてきています。

そしてパソコン上で安全性をシミュレーションしたのであれば、実際に人工歯根を埋設する際にも、そのシミュレーションどおりの部位・深さ・方向を担保する必要があります。その処置を、フリーハンドで行っていては、何の意味もありません。
「安全を確認した」と言っても、それは机上の空論です。ただのパフォーマンスのためのシミュレーションといっても過言ではないでしょう。

サージカルガイド

当院では、そのような無意味なパフォーマンスは行いません
パソコン上でシミュレーションした内容を、実際の処置でも担保できるよう、外科用のガイド(サージカルステント)を必ず制作し、治療に用います。
このガイドを用いれば、シミュレーション通りに人工歯根を埋入することができ、安全の確保・治療計画の正確な実現が担保されます。

まだこのガイドを用いたインプラント治療は一般化しておらず、CT撮影することだけがクローズアップされてしまっているのが現状です。

CT撮影はあくまで検査であり、そこから得られたデータを、どのように実際の治療に用いていくのかが重要です。

この考えに基づき、当院のインプラント治療では、100%ガイドを用いた処置を行っています。

2020年12月17日
[ 治療について ]

精密治療を実現するため、全てのことに意味があります

マイクロスコープ

こんにちは。
今こうして当院のブログを読んでいただいているということは、「精密歯科治療」ということに興味を持っていただいているのだと思います。

以前の記事でも説明してきましたが、当院ではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた精密歯科治療を行っています。

【マイクロスコープを用いる治療の価値】

ここでは「顕微鏡があることが凄い」ということではなく、「どれだけ使いこなしているか」ということが重要になります。
せっかくマイクロスコープを導入しても医院の片隅に置かれ、使われることなくホコリをかぶり、オブジェとなってしまっている医院は、実は数多く存在します。

メーカーの販売データを見ると、日本全国でマイクロスコープを導入している歯科医院は10%ほどであると考えられます。
しかしこの中でしっかりと使いこなせている医院は、数%に過ぎないでしょう。

マイクロスコープは視野が大きく拡大され、肉眼では見えないものを見ることができます。
しかし「見える」ということがゴールではありません。その拡大された視野に「うわー、スゴイ!」と驚いているだけであれば、 歯科医師以外の誰が見ても同じでしょう。

目的は、単純に「大きく拡大して見る」ということで
はなく、「何が見たいか」「それを見るためにどのくらいの倍率が必要であるか」ということなのです。それぞれの治療によって、必要な倍率は異なります。
そして「じゃあ見えたから、どうする?」ということに問題は移っていきます。

ではここで、歯を削るための器械の話をさせていただきます。

当院では、歯を削るために「タービン」は一切使用しません。

タービンとは、「キュイーン」というあの独特の甲高い音がする、ドリルを回転させるための器械です。
あの音は、空気の圧力で羽根車を高速回転させ、その回転によりドリルを回している音なのです。空気圧で羽根車を回しているため、ドリルの回転力(トルク)は強くありません。
ドリルが歯に触れると、その抵抗の方が羽根車を回す空気の力より強くなり、ドリルの回転数は落ちてしまいます。
また足元のペダルで空気のON/OFFのみを制御しているため、回転のコントロールはできません。
そのような器械で、歯を精密に削ることはできません。

精密な治療を実現するためにマイクロスコープを使っているのに、タービンで削っていては本末転倒ということです。

5倍速コントラ

そこで当院では、電動モーターでドリルを回す「5倍速コントラ」を使用して歯を削ります。
モーターであるため回転のトルクは常に一定であり、電気で制御されているため足元のペダルで回転数のコントロールが可能です。これであれば、精密で正確な歯の切削面を描出することができます。

この話からも分かっていただけると思いますが、マイクロスコープによる治療にこだわるのであれば、その他すべての器具・器械・材料にもこだわらなければ意味を成さないということです。

「マイクロスコープで治療をする」≠「マイクロスコープで精密な治療をする」

ということなのです。

当院では「マイクロスコープによる精密な治療をする」ために、用いる器具・器械・材料には、すべてにおいて意味と理由、こだわりがあります。

2020年12月05日
[ 治療について ]

「歯科治療」という名の「フルマラソン」

こんにちは。
このブログを読まれているということは、歯に悩みや関心があり、調べて行くうちに当院のこのサイトにたどり着いた方ではないかと察しています。

そんな皆さまの中では、自分のお口の中の状態について「3ヶ月に一度定期的な検診に行っているから大丈夫」「いま痛くもなんでもないから大丈夫」と安心していらっしゃる方も多いと思います。

例えば、定期健診をしっかりと受けて「問題ありません、それではまた3ヶ月後に来てください」と歯科医師から言われていたとします。
しかし、その健診が肉眼レベルで行うものであれば、情報量が少ないがゆえにお口の中の小さな異常を見過ごされているだけかもしれません。
そのような状態で、本当に歯を守っていることになるのでしょうか?

最近ではNHKで「銀歯の下はむし歯だらけ」と特集を組まれるくらい、保険による金属の治療の限界は、一般的に認識され始めています。
皆さんのお口の中にも、保険治療の銀歯があるのではないでしょうか?
何も詳しく説明されずに、いつの間にか銀歯で治療をされていたという声は、当院の患者さんからも多く聞こえてきます。
保険診療となると説明に多くの時間を割くことができず、他の歯科医師の方々も苦慮されていると思います。しかし「もし説明されていれば、保険の銀歯の治療は選択していなかった」という患者さんからのお叱りの声もよく耳にします。

「今まで受けてきた銀歯の治療」=「長年の負の蓄積」を全てリセットしたいと考えられた場合、お口の中の全ての銀歯の治療をやり直す必要があります。
その治療には長い時間と、多くの経済的な負担が発生します。
そのことを、「フルマラソン」に例えてみましょう。

マラソン・ランニング

お口の中の銀歯や問題を全て治療し終えて、完璧で理想的な状態―それを、フルマラソンの42.195kmを完走した状態とします。

マラソンは、無理をして自分に合わないペースで走り、結局苦しくなって5kmでやめたり勝手に10kmをゴールとしてしまっては意味がありません。
どれだけ時間をかけようと、42.195kmを走り切れば、完走したことになります。
世界トップレベルの2時間というタイムで走る必要はありません。自身のペースで6時間をかけて走ったとしても、完走したことに変わりはないのです。

このことを、歯の治療に置き換えて考えてみてください。

毎週1本ずつのペースで保険外の治療を受けていれば、身体的にも経済的にも疲弊して、嫌気がさしてくると思います。
これは、フルマラソンを2時間で完走しようとするペースの治療といえるでしょう。
しかし月に1本ずつ、ゆっくりと歯を治していったとしましょう。たしかに時間はかかるかもしれませんが、身体的にも経済的にも負担はかなり軽減されていきます。
そのため、このゆっくりしたペースで続けていけば、治療を最後まで完遂することができるでしょう。

小林歯科医院は「完走をする」ということが、何よりも大切なことだと考えています。
患者さんがしっかりと完走できるようなペースでの治療を提供しています。
そのために、治療にかかる経済的な負担を軽減できるような工夫も行っています。

また肉眼レベルの治療を受けている方は、自身が気づかないうちに10kmでマラソンをやめてしまっている状態かもしれません。
そのような状態で「定期検診をしっかりと受けているから」と安心しても、意味がありません。

是非、私たちと一緒にフルマラソンを完走しませんか?

2020年10月24日
[ 治療について ]

「歯」という臓器について―価値観の共有―

歯という臓器

今回は、臓器としての「歯」についてお話します。
「歯」は、心臓や胃と同様、臓器の一つです。
心臓や腸などといった器官が病気になった時と、「歯」が病気になった時、たいていの方は「内臓」が病気になった時の方が深刻で重大だと考えると思います。
「歯」の病気=むし歯や歯周病にかかっても、それほど重要なこととは捉えられない現実はたしかにあると思います。

何故そうなのでしょうか?
そこには、「内臓の病気は健康や生死に直結するけれど、むし歯になっても死にはしない」という考えがあるのかもしれません。
しかし歯がなくなって満足に食事をすることができなくなり、流動食や点滴での生活となったらどうでしょうか?
口元が気になって人前で笑ったり話すことができず、人目を気にしながら過ごす毎日が楽しいでしょうか?
「豊かに楽しく健康に生活できる」という観点においては、歯も内臓も同じように重要なものなのです。

また、歯は同じ硬い組織である骨と似ているように感じますが、骨の様に折れても再び自然修復されることはありません。髪や爪のように切ってもまた伸びてくる、皮膚のように自然に傷口が塞がるということもありません。
むし歯になり一度削ってしまえば、二度とその組織は戻ってくることがないのです。
ただ、今は歯科医療も発達してインプラントなどの治療で補えると考える方もいるかもしれません。
しかし、インプラントでは食べ物の固い柔らかいは分かりません。天然の歯の自然な感覚とは別物で、歯ぐきに埋め込まれた異物であることに変わりはないのです。

つまり皆さんには、歯は内臓と同じレベルの大切な臓器であるという考えを持っていただきたいのです。

例えば、ある臓器ががんになってしまったとしましょう。
そこに重粒子線治療というものを行えば、臓器の切除を最小限に抑えることができ、その機能も維持できるということが分かりました。しかしその治療はかなり高額なものです。
この場合、あなたならどうしますか?
たとえ高額だったとしても、金銭的に許容できれば、必ずその治療を受けると思います。費用を抑えるために「とりあえず、バッサリ開腹してやってくれ」という人はいないでしょう。

価値観の共有

歯の治療も同じです。
先にお話ししたように、歯は内臓と同じように重要な臓器であるので、「とりあえず保険治療で必要最低限のことだけでいい」となってはいけません。

「これからの人生で、何の問題もなく食事を楽しめて、口元を気にせず元気に話すことができる生活」
この価値観を守るために、治療に10万円が必要となったとしても、それが高額だと感じるでしょうか?
後々問題が起こると分かっていても、とりあえず保険治療の数千円で済ませてしまえば、結果的により大きな負担をもたらすことになってしまうでしょう。

歯という臓器の大切さを理解し、私と同じ価値観を持っていただける方であれば、お互いが満足できる幸せな治療を実現できると考えています。

まただからと言って、高額な費用負担が患者さんの治療の足かせになっては意味がありません。
そこで当院では、患者さんが治療を受けやすく感じていただけるように、様々な工夫を重ね、現在の料金体系を設定しています。

この話を読んで共感していただけましたでしょうか。
考えを同じくして、共感していただけた方には、治療を受けに来ていただきたいです。
また完全には納得できなくても、少しでも何か引っかかるものを感じた方も、是非一度ご来院ください。お口の中を診させていただき、歯に対する、口腔に対する、機能に対する、治療に対する考えをお話しさせてください。そして、その価値観を一緒に共有できればと願っています。

2020年09月26日
[ 治療について ]

マイクロスコープを用いる治療の価値

当院はマイクロスコープを用いた精密歯科治療を行っています。
マイクロスコープとは、分かりやすく言えば「治療用の顕微鏡」です。

マイクロスコープ

この顕微鏡では歯を最大20倍まで拡大して見ることができ、その拡大された視野下で治療を行います。

歯科治療はミリ単位の世界で行われます。
1mm×1mmの1辺を20倍に拡大したとすれば20mm×20mmとなり、面積を比較すると実物の400倍となります。つまり肉眼での治療に比べ、400倍の情報量下での治療となるのです。

歯という小さな対象物を肉眼の400倍の情報量で見る―そこでは治療の精度に圧倒的な差が生まれるということが、容易に想像できると思います。
そして400倍ともなれば、肉眼では見えなかったものが確実に見えてきます。
肉眼で見えなかったが故に処置されなかった個所が、マイクロスコープで見えるようになれば、そこにも確実に処置が施されるようになります。
つまり「治療の精度が上がる」ということですが、それに伴い治療にかかる時間も必然的に延びることとなります。

■保険診療では実現できない理由

マイクロスコープを使った治療は、

・圧倒的な情報量下での精密な治療
・それに付随して治療時間が長くなること

この2つが特徴です。
これは、保険診療ではどうしても実現できない治療です。
保険では予め治療の内容や費用が決められているため、診療にそこまでの時間を取ることができません。

皆さんは歯科医院での保険診療で、通院回数が多くかかる、という経験をされたことはありませんか?
これは歯科医師にとっては、1回にかけられる治療時間が少なく、しかも肉眼レベルでしか見えていないため、治療の回数を多く取ることで、自分自身に対しても患者さんに対しても「しっかりした治療を行った」という言い訳にしている側面があると思います。

しかしマイクロスコープを使用した治療では、「見えなかった」「時間をかけられなかった」という言い訳は通用しません。
そこでは私たちも、全力で妥協のない治療を提供する義務があります。

そうした治療の性質を理解していただけて、「精密で精度の高い治療」という価値を求めていただける方に、マイクロスコープを用いた精密治療を提供させていただきたいと考えています。

■精密で精度の高い治療は何のためにあるのか?

では何故、精密で精度の高い治療が必要なのでしょうか?

一般的な保険による歯科治療では、治療後の予防ケアにしっかりと取り組んでいても、むし歯が再発してしまうことがよくあります。
「定期健診、定期的なクリーニング・メンテナンスをしっかりしていたのに、何故むし歯が再発してしまったのだろう?」と思ったことはありませんか?
このことは、保険診療の精度の低さに起因しています。
肉眼レベルの治療や肉眼レベルの検診では、ごく小さなむし歯の存在や再発は見逃してしまいます。次に肉眼レベルでむし歯を見つけられるようになった時には、すでに手遅れになっている、ということも少なくありません。
当院はそのような治療や検診を、意味があるものとは考えていません。

マイクロスコープを用いた治療

マイクロスコープを用いて精度の高い治療を行えば、そこまで予防ケアに神経質にならずとも、むし歯が再発しにくい良好な状態を長く維持できるようになります
再発リスクの少ない確実な治療を行い、そこから気軽に定期的な検診・クリーニングに取り組んでもらう。
これこそが本当に歯を守るための治療のあり方なのです。

私たちはこのことを「長期予防的低介入治療」と呼んでいます。
これは当院の全ての治療、器具・機材・材料の選択において通底する考えであり、マイクロスコープを用いた精密な治療もそのために行っています。

2020年09月26日
[ 治療について ]

保険治療のむし歯の再発

当院に初めて来院された患者さんのお口の中を診ると、多くの方が銀のつめ物や被せ物をされていらっしゃいます。
そしてその銀歯をさらに注意深く観察してみると、ほとんどの場合、隙間や段差による不適合でむし歯が再発しています。一般的な保険の治療や検診では、肉眼では見えない銀歯の適合状態や、それによる小さなむし歯などは、見えていないので当然見逃されてしまいます。
しかし当院では接写カメラで歯の状態をチェックするため、修復物と歯の微細な隙間や、本人に全く自覚症状がないような小さなむし歯を発見することができます。

治療のやり直し

そこで当院では「長期予防的低介入治療」という観点から、お口の中にある全ての不適合な歯の治療をやり直し、一度口腔内の環境をリセットすることをお勧めしています。
しかし患者さんによっては、引き続き保険での治療を希望される方もいらっしゃいます。
そういった場合、お口の中で再発しているむし歯に痛みなどの特段の自覚症状がなければ、あえてその銀歯を取り除く治療はお勧めしていません。

それは何故か?

例えばその銀歯を取り除き、再発したむし歯の部分を削り、さらに一回り大きく削りを加えて保険診療の金属で歯を修復したとします。
しかしそれはただの銀歯のコピーを作ったにすぎず、またむし歯が再発してしまう治療となってしまうからです。

【当院が「メタルフリー」治療を行う理由】

保険診療では、「治療と再発を繰り返し、やがて歯を失ってしまう」という負のデンタルスパイラルに陥ってしまうだけになってしまいます。
それであれば積極的な治療を行わない方が、まだ歯を長持ちさせることに繋がります。

負のデンタルスパイラル
【負のデンタルスパイラル】※近日公開予定

また、当院では、治療の費用面でのハードルが下がるよう、保険外の治療で用いる歯の修復物の料金も考慮して設定しています。保険外の修復物のみを制作する技工所と連携し、少しでもコストを削減する努力をしていただけるところにお願いしています。

適合が良い精度の高い治療を行えば、むし歯は再発しにくくなります。一方、過度なメンテナンスやクリーニング自体が歯に負担を与えます
それを回避するためにも、適合の良い精度の高い治療が必要であり、このような治療をするということは、まさに一石二鳥なのです。
これが当院の提唱する、「長期予防的低介入治療」という考え方の基本です。

2020年08月22日
[ 治療について ]

当院が「メタルフリー」治療を行う理由

当院では、金属を使用しない「メタルフリー」治療を掲げています。

ただし、治療に金属を使用すること自体は「悪」ではありません。
保険診療のルールのもとで使用される、「金属の素材」と「接着剤」の組み合わせに問題があるのです。

銀歯と呼ばれる修復物

保険診療で使用される銀色のつめ物やかぶせ物は、一般的に「銀歯」と呼ばれています。この銀歯は純粋な銀ではなく、様々な金属を混ぜ合わせて作られています。
その結果耐久性を持たせることはできるのですが、精度が犠牲になっています。
この金属の性質では、削った歯にぴったりと適合する精密な修復物を作ることができません。
その不適合をうち消すために接着剤を使用するのですが、保険診療で使用できる接着剤では理想的な合着(修復物と歯の接着)ができません。
純粋に「接着するため」だけではなく、「不適合の隙間を埋めるため」という目的もある接着剤では、接着力という品質が劣ってしまいます。その結果、修復物が外れてしまったり、歯と修復物の隙間からむし歯が再発するということが頻発してしまうのです。
つまり、

「悪」の修復物+「悪」の合着方法=むし歯が再発してしまう治療

ということなのです。

この、むし歯の治療と再発を繰り返し、やがて歯を失ってしまうという「負のデンタルスパイラル」についてはこちらをご覧ください。
【負のデンタルスパイラル】※近日公開予定

保険診療を離れて素材に純金を用いれば、精密で適合のよい修復物を作ることができ、「むし歯が再発してしまう治療」にはなりません。そのため、金属の治療自体が悪ということではありません。
しかし現状では国際的に金の価格が高騰しており、わざわざ高額になる材料を選択して、口を開けたら金色にキラキラ輝く歯を望む人は少ないのではないでしょうか。
もし患者さん本人が金属色が口の中にあっても構わないという場合には、12K・14K等の純金治療もおすすめできます。

セラミック素材の修復物

しかしそうではない場合、適合がよく、見た目も自然で、費用もある程度抑えられる材料となると、選択肢は自ずとセラミックとなります。
当院ではそういった材料選択の結果として「メタルフリー」という治療方針となっているのです。

セラミックという材料の適合についてや、当院で制作するセラミック修復物については、こちらをご覧ください。
【セラミックという材料の特徴について】※近日公開予定
【デジタル至上主義では実現できない修復物の精度】※近日公開予定

保険診療外とはなりますが、適合のよいセラミックの修復物に最適な合着方法を用いれば、治療後の歯の状態は安定し、むし歯の再発リスクも低くなります
そのため必要最低限のケアを行えば、健康な状態を長く保てるようになります。
「メタルフリー」という治療においても、「長期予防的低介入治療」という考え方が根底にあるのです。

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