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2021年5月24日(月) [ 治療について ]

この歯、どうしますか?

こんにちは。

小林歯科医院のブログに辿り着いたみなさんは、こだわりの治療に興味津々のモチベーション高い皆さんと推察しています。今回は、実際の症例を見てみましょう。

これから実際の写真が出てきます。苦手な方は、この先お読みになるのをご遠慮ください。

<1>これは、ある患者さんの右上大臼歯の保険治療の銀歯です。


この写真は顕微鏡越しに撮影されているので、だいぶ拡大して撮影しています。

もし、保険治療の場合、肉眼でチェックしたら、「問題なし。また定期健診で来てくださいね。」ということになっていたでしょう。

みなさん、どこに問題があるかお分かりですか?この写真の歯には、大きな問題を抱えています。

<2>顕微鏡を使って、丁寧に患者様の歯を削らないように除去をしました。

銀歯の詰め物は不適合になります。どこの医院、誰が作っても境目から細菌感染が始まり、このように黒くなっています。それよりも大きな問題を抱えています。

<3>部分に注目です。隣り合う部分に大きな虫歯が隠れています。

<4>少しだけ削ってみると、中は虫歯が大爆発しています。

一見して、誰もが良い状況でないことが分かります。<1>の写真から、内部がこんな状態になっていることが、肉眼で想像できたでしょうか?

<5>虫歯を除去していくと、部分には小さな亀裂があります。

この亀裂に沿って虫歯は拡大したようです。これだけの亀裂があれば、虫歯の細菌は容易に通り抜けることができます。肉眼では確認ができません。可及的に除去を行っていきます。

皆さんは、どんな治療を受けたいですか?

皆さんの歯への関心・興味・希望が、その天然歯を長生きさせます。

いま、キチンと治しますか?今回も、「とりあえず...」でいきますか?その選択が歯の運命を決めます。

2021年4月8日(木) [ 治療について ]

顕微鏡-治療ツール?vs説明ツール?

こんにちは。
小林歯科医院ブログに辿り着いたみなさんは、こだわりの治療に興味津々のモチベーション高い皆さんと推察しています。
今回は、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の話をします。

前回の記事でもお話ししましたが、顕微鏡を購入して使わない医院や、使いこなせない医院は販売台数ベースで増えているようです。

さて、顕微鏡下は術者にとってよく見えていると、容易に想像がつくかと思います。もちろん良く見えているので、時間はかかりますが丁寧に精密な治療を手助けしてくれることでしょう。

しかし、顕微鏡自身が治療をするわけではありません。よく見えることで、手助けをしてくれるだけです。さらに最近の顕微鏡は、標準装備で記録装置を兼ね備えている場合が多いです。

マイクロスコープ

記録装置が見えている内容や術者が見ている内容の記録を取り、患者様に見せることで今の状態を現実のものとして受け止めてもらい、「どうしてそうなったのか、どうしたらそうならないようにできるのか」を自分の問題として理解してもらう必要があるからです。

いままで、歯医者さんに行ったとき、鏡を渡されて「ここがこうです。」「ここがこうなっています。」と説明された経験あるかと思います。僕もあります。

はっきり言わせてもらって、「そんなの見えるわけないでしょ!」って、ずっと思ってきました。何の意味あるんでしょうか?と僕は思っています。

マイクロスコープ

また他人の歯の治療見本を見せられても、ピンとこないですよね。自分に起きていることだからこそ、身に迫っていることとして受け止められるわけです。

そのような意味で記録は重要ですし、それを踏まえて説明を受けたら、自分のことなので「何とかしなければいけない」と思うことでしょう。

歯科用の顕微鏡は治療の手助けツールとして、最強の武器です。同時に、最強の説明ツールでもあるのです。

自分の歯が、いまどんな状況なのか、どれだけ良くないのか、どれだけ良くなったのか、見たい知りたいですよね。

歯科医師の十分な説明は、重要なことであると、小林歯科医院では考えています。

2021年4月8日(木) [ 治療について ]

顕微鏡-見えるvs見たい

こんにちは。
小林歯科医院ブログに辿り着いたみなさんは、こだわりの治療に興味津々のモチベーション高い皆さんと推察しています。
今回は、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の話をします。
マイクロスコープ

最近では、マイクロスコープが医院にあることを宣伝材料にする医院が増えてきました。所有率でみると、2桁のパーセントにようやく達したと言われています。しかし、マイクロスコープをしっかり使いこないしている医院は、5%にも満たないと言われています。

たしかに視野が拡大されるので、良く見えることでしょう。例えば、ぼんやり見えていた遠くの富士山の風景/景色が、山頂だけはっきり見える、ということになります。
富士山縮小

しかしながら、術者は山頂の何が見たいのでしょうか?
単に遠くの富士山の山頂がはっきり見える。それでいいのでしょうか?山頂の観測所を見たいなら、それを視野に収めなければなりません。

富士山拡大

結局「何を見たいか」それが無いのに、ただむやみやたらにマイクロスコープで拡大したところで「意味が無い」ということです。

何かが見たい、見つけたいから拡大視野にするのと、ただ漠然とよく見たいのとでは全く意味が違います。漠然と大きく見たいだけなら「じゃあ見えたところでどうしますか?」というきちんとした治療に結びつかないからです。

あなたは、どういう治療を受けたいですか?
マイクロスコープを使わない、あまり見えていない治療
マイクロスコープで、単に見えているだけの治療
マイクロスコープできちんと見つけて、見ている治療
どれを選択しますか?その選択に、あなたの歯の将来が決まってくると、僕は思います。

2021年2月10日(水) [ 治療について ]

精密根管治療の案内-前編-

「根管治療の案内」を前編と後編に分けてお伝えします。今回は前編です。

当院では、根管治療を重要視しています。
なぜなら、家を建てるに例えるなら、被せ物という住宅を建てるのに、その基礎の部分に当たる土台を疎かにして、見栄えのいい家を建てようとする人はいないからです。

根治

さらに、
保険治療で行われた根管治療
①キチンと見えていない
②根管治療で一番大事なラバーダム防湿もしていない
が、キチンとした被せ物(補綴治療)に見合っていないからです。

近いうちに、基礎工事に当たる根の部分で問題を起こし、お金をかけて治した被せ物を、再度破壊しなくてはならなくなります。

当院の精密根管治療は、保険診療の根管治療と、ここが違います。

<1>歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)下での治療

マイクロスコープとは、脳外科の手術用顕微鏡の、歯科版です。これを使用することで、見えなかったとか、そんな言い訳はあり得ません。ただ、それでなにを見るか、見たいかが重要です。それは、その画像を見てる歯科医師の知識と技量に大きく関係します。

<2>ラバーダム防湿による感染コントロール下での治療

精密根管治療では、必ずラバーダム防湿下にて根管治療を行います。例外はありません。
根管治療では、マイクロスコープを使うことが治療成績を左右するのではありません。ラバーダム防湿にて、唾液の感染をコントロールしているかしていないかで、治療成績が大きく異なります。

海外では、100%行われています。日本では、専門医と言われている人でも、使用率は19%くらいと言われています。保険治療で行っている先生では、ラバーダム防湿を行っているところは、ほぼゼロに等しいです。

マイクロスコープを使って治療していても、ラバーダム防湿をしない治療は、ほぼ無意味です。

<3>患者さんそれぞれ、新品のファイルを用意・使用

精密根管治療患者様には、それぞれその患者様専用のファイルを用意いたします。

当然医療機関ですので、器具の滅菌清掃レベルは十二分です。しかし、使いまわすことによって、切削能力の低下、金属疲労など、トラブルを引き起こす原因となります。

保険治療の患者様で、すべて新品でご用意することは不可能です。
精密根管治療ご希望の患者様には、他の患者さんで使用した器具との混合使用は致しません。

続きは精密根管治療の案内-後編-で。続きはこちらから

2021年1月29日(金) [ 治療について ]

マイクロスコープと、その治療を成功に導くさまざまなこだわり-イス編

こんにちは。
小林歯科医院ブログに辿り着いた皆さんは、精密歯科治療などの「こだわり」のある治療に興味がある方だと思います。
マイクロスコープを用いた治療を行うにあたっては、治療に関する全てのことに「こだわり」が必要です。「こだわり」がなければ、マイクロスコープ導入したとしても、単に虫メガネとして使っているに過ぎないことになります。

マイクロスコープでは視野が20倍となります。
そこで皆さん、想像してください。

肉眼で見る1cm×1cmの視野は、実寸も1cm×1cmです。
しかしマイクロスコープで見る1cm×1cmの視野は、20倍に拡大して覗いているので、実寸は1/20cm×1/20cmとなります。
1/20cm=0.005mmです。
つまり、1/100mm単位の精密な治療を行うことになるのです。
そしてその精密さに応じた、器具・スタイルが必要になってきます。

視野に応じた精度の高い動きができるよう、専用のドクター用治療イスを用います。

イス

そのイスを用いれば、ヒジを固定点として、細かく指先を動かせるようになります。
またそのヒジの位置も、どんな体形の人もしっかり固定できるよう、ヒジ掛けは円弧を描くように移動し、右左独立して高さを調整できます。

またそれ以外にも、座面の高さ調節はもちろん、マイクロスコープを覗き込む前傾姿勢をサポートできるように、座面が前方に傾くとともに、連動して背もたれが前方に倒れてきます。
普通のイスだとリクライニングのために後方に倒れますが、専用のイスは前方にのみ倒れて、前傾になっている背筋を支え、精密な動きをサポートします。

よって、マイクロスコープを用いた精密な治療を行うのに、事務用ひじ掛け椅子で代用することはできません。それでは治療のクオリティを下げてしまいます。

このように当院では、治療の妥協を許さないために、イス一つにもこだわりを持っています。
マイクロスコープ一つを導入しただけでは、「こだわり」のある診療は完遂できないということです。
全てに「こだわる」ための理由があり、イス一つにもこだわる。
それはこのブログで繰り返しお伝えしている、「長期予防的低介入治療」につながることでもあります。

2020年12月17日(木) [ 治療について ]

精密治療を実現するため、全てのことに意味があります

マイクロスコープ

こんにちは。
今こうして当院のブログを読んでいただいているということは、「精密歯科治療」ということに興味を持っていただいているのだと思います。

以前の記事でも説明してきましたが、当院ではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた精密歯科治療を行っています。

【マイクロスコープを用いる治療の価値】

ここでは「顕微鏡があることが凄い」ということではなく、「どれだけ使いこなしているか」ということが重要になります。
せっかくマイクロスコープを導入しても医院の片隅に置かれ、使われることなくホコリをかぶり、オブジェとなってしまっている医院は、実は数多く存在します。

メーカーの販売データを見ると、日本全国でマイクロスコープを導入している歯科医院は10%ほどであると考えられます。
しかしこの中でしっかりと使いこなせている医院は、数%に過ぎないでしょう。

マイクロスコープは視野が大きく拡大され、肉眼では見えないものを見ることができます。
しかし「見える」ということがゴールではありません。その拡大された視野に「うわー、スゴイ!」と驚いているだけであれば、 歯科医師以外の誰が見ても同じでしょう。

目的は、単純に「大きく拡大して見る」ということで
はなく、「何が見たいか」「それを見るためにどのくらいの倍率が必要であるか」ということなのです。それぞれの治療によって、必要な倍率は異なります。
そして「じゃあ見えたから、どうする?」ということに問題は移っていきます。

ではここで、歯を削るための器械の話をさせていただきます。

当院では、歯を削るために「タービン」は一切使用しません。

タービンとは、「キュイーン」というあの独特の甲高い音がする、ドリルを回転させるための器械です。
あの音は、空気の圧力で羽根車を高速回転させ、その回転によりドリルを回している音なのです。空気圧で羽根車を回しているため、ドリルの回転力(トルク)は強くありません。
ドリルが歯に触れると、その抵抗の方が羽根車を回す空気の力より強くなり、ドリルの回転数は落ちてしまいます。
また足元のペダルで空気のON/OFFのみを制御しているため、回転のコントロールはできません。
そのような器械で、歯を精密に削ることはできません。

精密な治療を実現するためにマイクロスコープを使っているのに、タービンで削っていては本末転倒ということです。

5倍速コントラ

そこで当院では、電動モーターでドリルを回す「5倍速コントラ」を使用して歯を削ります。
モーターであるため回転のトルクは常に一定であり、電気で制御されているため足元のペダルで回転数のコントロールが可能です。これであれば、精密で正確な歯の切削面を描出することができます。

この話からも分かっていただけると思いますが、マイクロスコープによる治療にこだわるのであれば、その他すべての器具・器械・材料にもこだわらなければ意味を成さないということです。

「マイクロスコープで治療をする」≠「マイクロスコープで精密な治療をする」

ということなのです。

当院では「マイクロスコープによる精密な治療をする」ために、用いる器具・器械・材料には、すべてにおいて意味と理由、こだわりがあります。

2020年9月26日(土) [ 治療について ]

マイクロスコープを用いる治療の価値

当院はマイクロスコープを用いた精密歯科治療を行っています。
マイクロスコープとは、分かりやすく言えば「治療用の顕微鏡」です。

マイクロスコープ

この顕微鏡では歯を最大20倍まで拡大して見ることができ、その拡大された視野下で治療を行います。

歯科治療はミリ単位の世界で行われます。
1mm×1mmの1辺を20倍に拡大したとすれば20mm×20mmとなり、面積を比較すると実物の400倍となります。つまり肉眼での治療に比べ、400倍の情報量下での治療となるのです。

歯という小さな対象物を肉眼の400倍の情報量で見る―そこでは治療の精度に圧倒的な差が生まれるということが、容易に想像できると思います。
そして400倍ともなれば、肉眼では見えなかったものが確実に見えてきます。
肉眼で見えなかったが故に処置されなかった個所が、マイクロスコープで見えるようになれば、そこにも確実に処置が施されるようになります。
つまり「治療の精度が上がる」ということですが、それに伴い治療にかかる時間も必然的に延びることとなります。

■保険診療では実現できない理由

マイクロスコープを使った治療は、

・圧倒的な情報量下での精密な治療
・それに付随して治療時間が長くなること

この2つが特徴です。
これは、保険診療ではどうしても実現できない治療です。
保険では予め治療の内容や費用が決められているため、診療にそこまでの時間を取ることができません。

皆さんは歯科医院での保険診療で、通院回数が多くかかる、という経験をされたことはありませんか?
これは歯科医師にとっては、1回にかけられる治療時間が少なく、しかも肉眼レベルでしか見えていないため、治療の回数を多く取ることで、自分自身に対しても患者さんに対しても「しっかりした治療を行った」という言い訳にしている側面があると思います。

しかしマイクロスコープを使用した治療では、「見えなかった」「時間をかけられなかった」という言い訳は通用しません。
そこでは私たちも、全力で妥協のない治療を提供する義務があります。

そうした治療の性質を理解していただけて、「精密で精度の高い治療」という価値を求めていただける方に、マイクロスコープを用いた精密治療を提供させていただきたいと考えています。

■精密で精度の高い治療は何のためにあるのか?

では何故、精密で精度の高い治療が必要なのでしょうか?

一般的な保険による歯科治療では、治療後の予防ケアにしっかりと取り組んでいても、むし歯が再発してしまうことがよくあります。
「定期健診、定期的なクリーニング・メンテナンスをしっかりしていたのに、何故むし歯が再発してしまったのだろう?」と思ったことはありませんか?
このことは、保険診療の精度の低さに起因しています。
肉眼レベルの治療や肉眼レベルの検診では、ごく小さなむし歯の存在や再発は見逃してしまいます。次に肉眼レベルでむし歯を見つけられるようになった時には、すでに手遅れになっている、ということも少なくありません。
当院はそのような治療や検診を、意味があるものとは考えていません。

マイクロスコープを用いた治療

マイクロスコープを用いて精度の高い治療を行えば、そこまで予防ケアに神経質にならずとも、むし歯が再発しにくい良好な状態を長く維持できるようになります
再発リスクの少ない確実な治療を行い、そこから気軽に定期的な検診・クリーニングに取り組んでもらう。
これこそが本当に歯を守るための治療のあり方なのです。

私たちはこのことを「長期予防的低介入治療」と呼んでいます。
これは当院の全ての治療、器具・機材・材料の選択において通底する考えであり、マイクロスコープを用いた精密な治療もそのために行っています。

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